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【韓国の会計・税務レポート】業務用乗用車の課税合理化制度

2015年12月の税法改正により、業務用乗用車と関連した費用に対する課税合理化制度が新設されました。業務用乗用車課税合理化制度とは、業務用乗用車関連費用は一定要件を充足した場合にのみ税務上限度内で損金として認められることができ、関連費用の損金認識時期も制限をおく制度をいいます。これは、業務用乗用車を個人的な用途のため使用したにもかかわらず、企業の費用として処理する慣行を改善するためのもので、乗用車を業務用として使用することについて具体的な指針を備え、業務と関連した支出のみを費用として認定するためのものです。

今回は、業務用乗用車の課税合理化制度の具体的な内容について説明します。

 

1. 概要

(1) 業務用乗用車の範囲

個別消費税の課税対象となる乗用車が適用対象です。但し、運輸業、自動車販売業、自動車賃貸業(レンタカー会社)、運転免許学校業、機械警備業務を行う警備業の出動車両、リース会社で事業上の収益創出のため直接的に使用する乗用車は範囲から除外されます。

(2) 業務用乗用車関連費用の範囲

業務用乗用車に関わる減価償却費、賃借料、燃料代、修繕費、自動車税、通行料、金融リース負債に対する支払利息など、業務乗用車の取得・維持と関連した全ての費用が規制対象です。

 

2. 業務用乗用車関連費用の規制

(1) 業務用乗用車関連費用の否認

業務用乗用車関連費用のうち、業務使用金額に該当しない金額は損金不算入とし、帰属者により賞与、配当、又はその他社外流出として処理します。
業務使用金額とは、取引先訪問、販促活動、会議参加及び出退勤時に発生した費用をいい、業務使用金額の計算方法については後述します。

(2) 業務用乗用車別減価償却費の限度超過及び繰越損金算入

業務使用金額のうち、業務用乗用車別減価償却費が税法上の限度である800万ウォンを超過する金額は損金不算入として留保処分し、次の事業年度から業務用乗用車の減価償却費が800万ウォンに達しない場合は、達しない金額を限度に損金として追認します。

(3) 業務用乗用車別処分損失の限度超過及び繰越損金算入

業務用乗用車別処分損失が税法上限度である800万ウォンを超過する金額は損金として留保処分し、次の事業年度から800万ウォンずつ均等に損金として追認します。繰越された金額の累積残高が800万ウォン未満の事業年度、又は当該業務用乗用車を処分した日より10年が経過した日の属する事業年度に、留保残高を全て損金として追認します。

 

3. 業務使用金額の計算

(1) 業務用乗用車専用の自動車保険の加入可否による差異

業務用乗用車関連費が損金として認定を受けるためには、基本的に当該車両が業務用乗用車専用自動車保険に加入されていなければなりません。
ここで、業務用乗用車専用自動車保険とは、当該法人の役員、使用人及び当該法人と業務上契約関係にある法人の使用人が当該法人の業務のために運転する場合にのみ補償する自動車保険をいいます。

区  分

業務使用金額

1) 自動車保険に加入していない場合

なし

2) 自動車保険に加入した場合

業務用自動車関連費用

× 業務使用比率

新しく取得した業務用車両を業務用車両専用保険商品に加入させるだけでなく、既存に保有していた業務用自動車の保険満期が2016年4月1日以降に到来する場合、業務用車両専用保険商品に変更しなければ損金として認定を受けることができません。

(2) 業務使用比率の算定方式

業務使用比率は、業務用乗用車運行記録簿作成の有無及び業務用乗用車関連費用が1,000万ウォンを超過したかどうかにより算定方法が異なります。

区  分

業務使用比率

1) 運行記録簿を作成した場合

業務用走行距離/総走行距離

2) 運行記録簿を作成していない場合

関連費用が1,000万ウォン以下

100%

関連費用が1,000万ウォン超過

1,000万ウォン/関連費用

運行記録簿を作成する場合、2016年4月1日から事業年度全期間について作成します。業務用乗用車運行記録簿に関する別紙書式は、韓国の国税庁サイトに開示されています。

(3) 業務用乗用車の減価償却費

① 業務用乗用車の減価償却擬制

2016年1月1日以降取得する業務用乗用車は、減価償却方法では定額法、耐用年数では5年を適用して減価償却費を算定しなければなりません。

② 業務用乗用車の減価償却費否認

a. 業務使用金額のうち、業務用乗用車減価償却費

= 業務用乗用車別減価償却費* × 業務使用比率

b. 業務用乗用車別減価償却費の限度:800万ウォン

c. 限度超過額 = a – b

* リース車両の減価償却費は、賃借料のうち、保険料、自動車税、修繕維持費を減算した金額であり、レンタル車両の減価償却費はレンタル費の70%です。

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