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【韓国の会計・税務レポート】中小企業基準と税制支援

税法上の中小企業とは、消費性サービス業を主な事業として営為せず(業種基準)、資産総額及び売上高の範囲基準(規模基準)と所有及び経営の実質的な独立性(独立性基準)を全て充足する企業を言います。中小企業の範囲については、租税特例制限法(以下、「租特法」という)施行令第2条で規定しています。上記の3つの基準のうち、業種基準は2017年1月1日以降開始する事業年度から対象業種が拡大されたことから、今回のレポートでは、業種拡大についての改定内容と共に、中小企業に適用される税制支援についてご説明致します。

 

1. 中小企業の業種基準の拡大

2017年2月7日租特例法施行令改定時、中小企業の業種を農業・製造業・建設業等52業種(Positive方式)から消費性サービス業を除いた全ての業種(Negative方式)に拡大されました。同改定規定は、2017年1月1日以降開始する事業年度から適用されます。ここで、消費性サービス業とは、ホテル業及び旅館業(観光振興法による観光宿泊業は除く)、飲食業(観光振興法による外国人専用遊興飲食店業及び観光遊興飲食店業は除く)を言います。

2. 中小企業に対する税制支援

 

(1)  創業及びベンチャー企業に対する支援

区分

支援内容

法人税(所得税)減免
(租特法第6条)

◎   首都圏過密抑制圏域地域で創業した中小企業等に対し、創業後所得発生年度から5年間法人税(所得税)の50%減免

◎   中小企業等:創業中小企業、創業保育センター事業者に指定された者、創業後3年以内にベンチャー確認を受けた企業、エネルギー新技術中小企業

 

(2)  経営安定の支援

区分

支援内容

中小企業
特別税額減免
(租特法第7条)

◎   小企業

卸・小売業、医療業(以下、「卸売業等」という):10%

首都圏内での卸売業等を除いた減免業種:20%

首都圏外での卸売業等を除いた減免業種:30%

◎   中企業

首都圏外での卸売業等:5%

首都圏内での知識基盤産業:10%

首都圏外での卸売業等を除いた減免業種:15%

中小企業支援設備に対する損金算入

(租特法第8条)

◎   事業に直接使用していた自動化設備等を中小企業に無償寄贈、又は安価で譲渡する場合

-      無償寄贈は寄贈した設備の時価、安価で譲渡する場合は時価から譲渡価額を差し引いた価格を損金算入

 

(3)  中小企業の財務改善及び構造調整支援

区分

支援内容

手形制度改善のための税額控除

(租特法第7条の2)

◎   中小企業が中小企業に支払った購買代金のうち、為替手形、企業購買専用カード等で決済した金額がある場合:30日以内の決済金額の0.5%と、30~60日以内の決済金額の0.15%の合計金額を法人税(所得税)から控除

中小企業間統合に対する税制支援   (租特法第31条)

◎   新設法人、又は存続する法人に事業用資産を譲渡する場合、当該事業用資産に対し繰越課税(実際の処分時まで課税猶予)

◎   創業中小企業・創業ベンチャー中小企業、又は開発促進地区等に入居した中小企業と、首都圏外の地域に移転する中小企業で、減免期間が経過する前に統合する場合は、残存減免期間に承継して適用

 

(4)  中小企業の投資促進支援

区分

支援内容

雇用創出投資
税額控除
(租特法第26条)

◎   鉱業、製造業、建設業等を営為する中小企業が、事業用資産を新しく取得するために投資した場合

-      当該投資金額の3%を税額控除(但し、雇用減少した場合、減少人員当り1千万ウォン減額)

-      雇用が増加した場合、当該投資金額の3%を追加控除

中小企業投資

税額控除

(租特法第5条)

◎   中小企業が事業用資産、販売時点情報管理システム設備、又は情報保護システム設備に投資した場合:当該投資金額の3%を税額控除

生産性向上施設

投資税額控除

(租特法第24条)

◎   生産性向上のための工程改善及び自動化施設、先端技術設備、供給網管理システム設備、顧客関係管理システム設備等に投資する場合:当該投資金額の7%を税額控除

勤労者福祉増進施設投資税額控除
(租特法第94条)

◎   従業員の住居安定等福祉増進のため、無住宅従業員に賃貸するための国民住宅、従業員用寮、職場保育園等に投資する場合:当該投資金額の7%を税額控除(職場保育園等の場合は10%)

 

(5)  中小企業の地方移転支援

区分

支援内容

首都圏過密抑制地域以外への地域移転時、
中小企業税額減免
(租特法第6条)

◎   中小企業が首都圏過密抑制圏域以外の地域に移転する場合:移転後工場で発生する所得に対し、7年間100%、その後3年間50%減免

 

 

区分

支援内容

法人の工場及び本社の首都圏以外の地域に
移転する場合、
法人税等減免
(租特法第63条の2)

◎   首都圏以外の地域に移転する場合、移転後7年間100%、その後3年間50%減免

 

(6)  租税特例適用時の留意事項

⇒ 同一資産に対し投資税額控除の重複適用、税額減免と税額控除の重複適用が排除され、同一事業場、同一課税年度の2つ以上の減免が適用される場合は、1つのみ選択して適用しなければならない。

⇒   租特法による税額控除、税額減免、所得控除を受けた場合、減免税額の20%を農特税として納付しなければならない。

⇒   首都圏過密抑制圏域内の増設投資に対しては、中小企業投資税額控除等一部租税減免を排除した。

 

 

- 以上 -

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